取り組み

主な栽培事業センナSenna

栽培地:
ミャンマー、JICA SDGsビジネス調査

本事業の目的は、緩下剤成分センノシドを含有する原料生薬「センナ」の安定調達に向けたリスク対策です。現在は、市場から調達を行っていますが、他農作物との競合によるコストアップ、異常気象、農薬被害等の原産国におけるリスクにより安定供給に不安が生じています。そのため、自社栽培により、生産をコントロールすることで、数量、品質、及び価格を安定化させるのが最大の狙いです。

ミャンマー中央乾燥地域の灌漑未整備地域は、乾期の間、換金作物が容易に栽培できず、農家は安定した所得が確保できていません。また、雨期に栽培するコメは収益性が低く、ゴマやマメなどの作物は国際市場の影響を強く受け、収入が不安定です。さらに、十分な技術的支援を受けておらず、結果的に生産性や品質が向上しないまま、労働や投資に対する十分な対価が得られず、小作農家の生計は改善されていません。この結果、同地域は貧困率の高い地域となっており、ミャンマー政府が掲げる「都市と農村の均衡ある成長」が実現されていない状況にあります。そこでセンナ栽培を普及し、栽培・加工技術を浸透させることで、新たな農業所得機会を創出し、地域間格差を解消する効果が期待されています。

現在は、試験栽培の段階ですが、早期に事業化を実現することで、同地域の小作農家に対し、新たな雇用を創出し、SDGsのゴール⑩「格差是正」、ターゲット10.1「貧困層の所得向上」への貢献を目指しています。

  • 試験栽培地
  • 生育が進んだセンナ
  • 現地調査風景
  • 収穫物の選別・乾燥